麦秋。
俳句の季語の麦秋は夏に当たる。
広大な宮城県大崎平野の田園地帯の所々が黄金色なっている。
稲田の中に麦畑が混じっている。
麦の収穫時期は6月になり梅雨時に当たるため梅雨のある地方では耕作不向き作物だ。
当地仙台地方では麦の借り入れ時は雨の合間を縫って作業する。
日本では梅雨のない北海道、そして今戦争しているウクライナ、ロシヤ南部などは麦の大生産地になっている。
確かに黄金色の麦畑の傍に佇めば秋の風情そのものだ。晩秋の頃種まきをして冬を越す。
雪溶けを待って生育して他の草ぐさに先立って初夏に穂を出し姿を消していく。
同じように立春の頃陽当たりのいい所で咲いていたオオイヌノフグリなどは姿を消しているし、
彼岸花、チューリップなどの葉も枯れている。その枯葉の上に梅雨くさが勢力を広げている。
ハコベが消えた後に無数のメシシバが勢力域広げている。
地面を見てると色々な夏花が出てる。コキア、コスモス、バーベナ、クレオメ、鳳仙花。いずれもこぼれ種子が発芽したものだ。ほっとけば雑草と同じで始末が悪い。生えてほしいところだけご生存願って他は退場していただく。
梅雨草、メシシバ、オシシバ、アカザ、シロザ覚えられないほどの種類の夏草が畑一面競いあってる。
法面は刈り払い機で、平面部は除草剤散布。植え込みの中はカバーをつけた噴霧器で散布。
草花のエリアは手作業で除草となる。いずれも暑い最中の作業となるのでまさしく雑草との戦いとなる。
一息ついて足元を見れば蟻さん達が右往左往、紅葉の幹を上り下り、葉裏を見上げればアブラムシさんたちが食事中。思えば除草された所の虫たちは棲家を追われて紛争地のガザの難民の様だ。
不要な生き物として除去されるもの、どんな災難刻苦に遭遇してもそこで生きなければならない生き物たち。共存するにはこの地球は狭いのだろうか。
道端の麦属の草草は一面立ち枯れて種子を落として秋の色に染まってる。イチゴの周りに敷いた麦の幹はストロウーで土の跳ね上がり防止に使われた。ストローベリーの由来である。
麦秋は梅雨真っ盛りの季節である。大豆の種蒔きが始まった。
間もなく刈り取りが始まる。6月中旬なのに秋の風景が広がる。麦秋と言われる所以だ。
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