卯の花
「卯の花匂う垣根に・・・夏は来ぬー」卯ノ花の匂いについ鼻歌が出た。
関東以南でこの卯の花が咲くのは4月あたり。暦の卯月はそこから名付けられた。
当地仙台地方は5月の花である。こんな例はたくさんある。
皐月はやはり5月の花だが、当地は6月が盛りでこちらではむつきと言いたくなる。
3月20日の彼岸の頃から沈丁花の匂いが漂う。
菜の花畑の傍らを歩けば春の萌えるような堪らない匂いに包まれる。
色々な花が咲くなかでカラフルな色でまたは匂いで虫たちを誘い交配をする植物の生き残りをかけた熾烈な闘争が隠れてる。
花の匂いは甘ーいものだけではない。栗の花は男性の精の匂いをあたり一面に漂わせる。プラタナスはニッキを酸っぱくしたような匂いがする。
道ゆく子供が「トイレの匂いがする。」金木犀はトイレの代名詞になってしまった。田舎を窓を開けてゆるゆる走れば必ず一度は遭遇する匂い一瞬息が詰まるほどの臭いはまさしく「田舎の香水。」
高齢者ならずとも田舎で育った人なら懐かしい生活臭。
その名も糞尿である。
花で例えればハーブの類。女性が好んで振りまく香水、ラベンダー。
つけ過ぎて汗が混ざれば田舎の香水と変わらない。
魚の水揚げの多い漁港の街を通れば魚の加工場から漂う腐敗臭。地元の人々は生活臭として苦にならないかもしれない。慣れは不思議と苦痛から解放される。
タバコを吸う人の体臭。犬猫の住む家の獣の臭い。窓を解放しない高齢者の埃、カビ臭。
慣れてる人はその臭いを感じない。
その人、犬猫、その家が彼らには一番癒されるのだろう。
最近、スーパーで巨大なジャガイモ、玉葱を見かける。
根菜はいずれも腐ると糞尿の臭いそのものだ。尿素の成分の多い化学肥料を使用している。
それは元を正せば糞尿の成分だ。
江戸時代の庶民の糞尿はどこへ行ったかというと近郊の農家の農作物畑に使われたのである。
大きく育った農作物はその糞尿と交換された。
そんなイメージが頭によぎると巨大な根菜に手が出ない。
悪臭の話のついでに口臭がびどい人がいる。
知り合いに顔を背けたくなるほどの口臭の人がいた。
検査入院でそのまま即入院、その後間も無く亡くなった。
一人は肝臓癌、もう一人は大腸癌であった。末期で内臓の腐敗臭が口から出てくる。
卯の花のいい匂いからとんでもない田舎の香水の話になってしまった。
いい匂いで寄ってくる虫、いい色、形、姿に寄せられる人。
真逆に悪臭に寄る虫、悪意、悪習、悪相の好む人もいる。
生き物の生存競争はそのなかでそれぞれ生き残りをかけている。
卯の花や薔薇、クチナシの花匂いは言葉にならない香りです。
当地はアカシヤの花が満開です。荒地や川沿いに群生してます。
アカシヤの蜂蜜は香りが素晴らしい。
匂いの研究はビッグビジネスだ。
満開のアカシヤの花
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