リサイクル、今むかし

私の話はどうしても昔の話が入り、今どきの若い人には向かないかもしれない。


幼少の頃、親が耕してる畑で遊んでると土の中から貝殻がよく出てきた。それでままごと遊びをしたものだ。


今思えばその辺は貝塚の遺跡が至るところにあり、太古の時代は海だったのだろう。今の海岸線から30キロも内陸なのだが。当時の人が食べ捨てたかもしれない貝殻を、私たちはオモチャにして遊んだのだ。


今の言葉で再利用、リサイクルだ。


リサイクルは近代生活の先進的な取り組みと思われがちだが、江戸時代の頃には着る物は無論糞尿から蝋燭の涎、果は草木灰に至るまで徹底して再利用していた。

今の言葉でリースとよばれるシステムの貸し出しものがあり褌以外なんでも借りれたそうだ。


現代では様々な大型産業機械が開発され江戸時代に負けず劣らずのリサイクル社会である。


家電、車は丸ごとリサイクル工場へ家屋解体の木材はチップにされ製紙工場へ運ばれそれぞれ再利用となる。

私たち植木屋の剪定、伐採のごみ、木の根もチップにして肥料としてリサイクルしている。


また私のところでは独自に庭石も大型粉砕機で砕いてガーデニングに利用しているし、除草して出たゴミは薬剤を混入して腐食させて土に戻し畑用土として販売しています。


日本は江戸の時代から現代に至るまで徹底したリサイクル社会である。街を歩いてもほとんどゴミが見当たらない不思議な社会である。


私が住んでる大規模マンションに最近、新人管理人が赴任してきた。若い方なのだがゴミ集積所のゴミを毎日一列に並べて置いていた。いままで放り投げていた住人もそれに倣い綺麗に並べて置くようになり狭い場所が整然となり余裕ができた。

整然と置く人が多数になると無法の輩も姿を消すようである。


リサイクルも同じで多くの人の支持の上で成り立ち今の日本の社会ができたのであろう。



庭石の破砕、リサイクル ロックガーデンの素材として使用




畑土になった剪定ごみ

みやぎ野造園

1977年宮城県仙台市で開業。現在は富谷市明石にて営業。 近年は庭石の撤去工事が多く、その石を破砕して再利用した お洒落なロックガーデンやガーデニングに力を入れています。