植物に由来する言い伝え「諺」

古来人々は自然の中で生きて来た。

今でこそ大都市はコンクリートの中に自然があり植物との関わり合いが少ない生活環境である。

にもかかわらず正月、お盆は日本全国どこでも正月飾り、お盆花とは縁が切れない。

正月飾りは松、竹、梅、南天など使われ花卉市場は大盛況である。これらの植物は言葉の類似性から縁起物として飾り付けた物である。


正月飾りの代表的なものは松飾、門松などあります。それに使われる花材は松、竹、梅、蜜柑、ユズリハ、南天など。縁起物として使われるこれらはいたって単純な語呂合わせにすぎない。


松は客を千客万来と松「待つ」であり、

竹は割って本心を開き真っすぐ正直に商い、

梅は倍も倍「梅」もお得、儲かる意味である。

南天は皆様の難儀を転ずる難転、
蜜柑とユズリハは身代を代々「橙色」順調に譲「ユズリハ」るを願い門口にかざった。
門松は根元を藁で包み藁「笑」う門には福来たるとオマケもついてる。


過日youtube で見た動画で、パキスタンのヒマラヤの奥深い僻地の長寿村の紹介を見た。

百歳を超える長寿者が沢山いて食べるものは生野菜、果物であり中でも赤いものを多く食べるという。


「柿が赤くなると医者が青くなる」誰でも承知のいい伝え、漢方医学で五臓の一つ心臓は赤色で表される。長寿者は内蔵が丈夫であり中でも心臓のための赤色食品がその臓器の働きの助けになってるかも。柿が赤くなるとはその意味で当っているのだろう。動画で見た赤色の食べ物はトマト、ザクロ、クコ、唐辛子、杏子だった。


桃栗3年柿8年スイスイ梅13年柚子の大馬鹿野郎18年。


その昔仙台藩と江戸を健脚の人が10日余りかけて歩いてた時代の話です。接木の技術が進化して今は鉢植えで花、実をつけて出回っています。


「大馬鹿野郎18年も待ってられるか」とどこからか罵声が飛んで来そうな柚子も立派な実を付けた鉢植えも売られてる。

長期にわたる研究の成果であり先の短い私たち老いた消費者にとってありがたいことである。

命の灯火の燃料は18年も持たない。


石の上にも3年、桃栗3年柿8年も簡単に物事は成らないことの例えです。ということであれば現代の若い人にも理解されそうです。





みやぎ野造園

1977年宮城県仙台市で開業。現在は富谷市明石にて営業。 近年は庭石の撤去工事が多く、その石を破砕して再利用した お洒落なロックガーデンやガーデニングに力を入れています。