「里の秋」

「しーずかなー静かな 里の秋〜」どこを見ても秋色だ。


耳の底に幼少時に唄った「里の秋」の歌が聴こえてくる。


今の幼子たちはどんな歌を心に残して成人していくのだろう。

アンパンマンやちびまる子ちゃんは今でもポピュラーなのだろうか。


私は中年期に子を得て添い寝をしてよく彼らに童瑶や昔ーし話をした。私の話が面白過ぎて中々眠らず次々とリクエストが続き、当方がたまらず寝てしまったことあった。


そんな中に「里の秋」も唄った。歌う私もウルウルだけど我が子らもしんみりしてやがて寝落ちていた。


里山は柿の木が至る所にある。当地仙台地方は甘柿の北限になる。そのためであろうその実はどうしても渋みが残り味を堪能できない。


桜前線は春先によく話題になる。関東、関西のその桜開花日から仙台地方の開花日は約1ヶ月ほど遅れる。逆に欅などの落葉時期は1ヶ月ほど早い。


樹木の中で桜と同時期に葉を出す柳の木そして樹木の中で最後の方に芽吹くのが柿や百日紅である。芽が出るのが遅く、落葉が早いため甘柿の渋みが取れない。仙台あたりが甘柿の北限と言われる所以である。


百日紅も関東、関西辺りでは百日咲いている。当地では三十日、暖かい年で四十日間ほどでさしずめ当地では三十紅と言わねばなるまい。過去には寒くて咲かない年が続いた記憶がある。


里山のそちこちに葉が落ちて枝が折れそうなほど実つけた柿の木は晩秋の風景だ。

その実は雪の季節になると鳥たちの命を繋ぐ餌となる。


朝日が登りやがて落日となる。生きものは生まれてやがて消えていく。春が来てやがて秋になる。生きているものはこの摂理から何者も逃れられない。


この太陽や地球と同化して規則正しい生き方をすればもしや長寿になるかもしれない。


「里の秋」は母娘の歌である。あふれる優しさは女性特有のものであり女性が長寿なのはその優しい生き方にあるのだろうか。


男の私も優しいからもしや百まで生きたりして。




施工から10年経過したお庭。施主曰く自宅で秋を満喫できる自慢のお庭だそうです。

褒められれば嬉しい施主、施工者共にに勝の連鎖に連なる。


みやぎ野造園

1977年宮城県仙台市で開業。現在は富谷市明石にて営業。 近年は庭石の撤去工事が多く、その石を破砕して再利用した お洒落なロックガーデンやガーデニングに力を入れています。